Danteクロックに関する考察

Dante Clock・同期

複数のDante機器間はクロックを同期する必要がある

同期はIEEE 1588 Precision Time Protocol(PTP)を使っている。

PTPはあくまでもパケットを介して情報をやりとり。(ネットワークでなおかつOSI参照レベルLayer 4: Transportを使っているのでクロックを直接伝送ができない)

マスター機器からパケットを介してスレーブに同期時刻情報を定期的に送りスレーブの時刻を一致させる。(IEEE1588のPTPの規格をつかっている)

それぞれのDanteデバイスの時刻のカウントアップするクロックソースはDanteデバイスに搭載されたSilabsのPLLを使っている(製品写真からおそらくSI5351)

Danteスレーブ機器そのPLLの分周比(Nカウンター)を細かく調整してスレーブ側のDanteデバイスマスタークロックと一致するように調整している?

もしくはDanteスレーブクロックソースから生成するサンプリングクロック(ワードクロック)のカウントアップの分周を調整してサンプリングクロックを作っている

どちらにしても原理上どうしてもジッタは生まれる(無視できるほど小さくなる努力をしているはず)

そのジッタはDanteContollerでモニタ可能となっている

DanteControllerでクロックマスターの同期を外部同期にもできる

ここでいう外部同期はDanteデバイス(BrooklynIIなど)の外部同期か、デバイス内蔵クロックかを指す

外部同期=Dante機器外部同期とは限らない。Dante機器が搭載されている装置のクロックかもしれない

・Dante機器のローカルクロック

・Dante デバイスのローカルクロック(Danteデバイス内のクリスタル+PLL)

・Dante機器外部クロック

なのかを選択できるがジッタに関しては超低ジッタの外部ワードクロックを入れてもマスター機器のみしか適用されない

ジッタを気にするアプリケーションだとDanteよりはMADIなどのほうが望ましい気がする

Dante ファームウェア アップデート

– Dante AVIO Firmware Update

Dante AVIOのファームウェアがアップデートできるようなので試してみました。

AVIOに限らずBrooklyn/Ultimoなどの搭載製品もDanteファームウェアはすべてこのAudinate Firmware Update Managerを使うようです。

AVIOのサポートサイトより、Audinate Firmware Update ManagerおよびAVIOファームウェアがダウンロードできます。

https://www.audinate.com/support/dante-avio

 

起動するとこんな画面。

リカバリーモードで起動した場合のファームリカバリもこのソフトからできるようです。

Updateを選択するとファームウェアのファイル(.dnt)を選択します。

ファイルに対応したデバイスのネットワークにある対象となるデバイスが出てくるので、チェックしてStartをクリックするとアップデートが開始されます

完了するとこんな画面

Dante ControllerでStatus画面をみると、無事ファームバージョンが上がったことが確認とれます!(今回だと4.1.7.2)

なお、AVIOシリーズのRJ45端子の2つのインジケータの意味は下記に載っていました(アップデート中はオレンジが2つ点滅します)

https://www.audinate.com/sites/default/files/PDF/Dante_AVIO_LED_Function_June-2018.pdf

よくできていますね!